輻射パネルの開発

輻射熱のシミュレーションによるF-CONパネル開発の高度化/富士通株式会社

宮本 知典

九州大学工学部卒業。輻射式冷暖房「F-CON」の製品開発や国内外の熱負荷計算業務に従事。

富士通株式会社さまが提供する熱流体解析ソフトウェア「Autodesk CFD」を導入することで、輻射パネルの仮想試作が可能となり、より高度な研究開発体制を実現することができました。

導入の背景

輻射式冷暖房は遠赤外線による輻射熱の原理を活用していますが、目に見えない熱移動を示すための定量的な根拠や輻射パネルの開発において冷温水と放熱部と空気中への放熱特性のバランス検証や最適化を行い、よりお客様に安心頂ける製品作りを目指したかった。

また、試作前のシミュレーション(P)が難しいことで、開発プロセスは「試作(D)」→「実測検証(C)」→「再試作(A)」とならざるをえず、設計・開発コストがかさんでしまう課題も抱えていました。

導入の目的

「定量データの収集・蓄積」と「開発プロセスの効率化・高度化」を実現するため、富士通株式会社さまのご支援のもと熱流体解析ソフトウェア「Autodesk CFD」を導入し、社内オペレーターを育成し、高性能冷暖房パネルの構造や空間全体への冷暖房効果のシミュレーションと自社環境試験室による実測を行っています。

導入の成果

熱流体解析ソフトウェア「Autodesk CFD」を用いた仮説検証の結果、事前シミュレーションが可能となったため、設計期間の短縮とコスト削減が可能になりました。

これまでは試作の度に1ヶ月以上を費やして性能試験へ挑むことが多々ありましたが、「Autodesk CFD」の導入によって短期間で最適化された試作機フェーズに入ることが可能になりました。

また、数値的な根拠を示せるようになったことで、多くのお客様が検討段階で安心・納得いただけるようになりました。

熱流体解析ソフトウェア「Autodesk CFD」を用いたシミュレーション

今後の課題・展望

2022年現在も毎日輻射パネルの研究や社内試験を繰り返し行っておりますが、まだまだアップデートが可能なことがでております。常に最新の技術を皆様にお届けするべく日々精進をしてまいります。

また、輻射式空調は建築と一体となって初めて効果を発揮する商品ですので、建築や外部環境まで含めたトータルで、空調を意識させないほど快適で健康的な空間作りに活かしてまいります。

無風の輻射式冷暖房システム「F-CON」

F-CON製品ラインナップ

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